1. 大蛇

大蛇(オロチ)
作曲者:松永勇次(2009年)

正式名称は牛が峰大蛇太鼓。足久保、水見地区に古くから伝わる大蛇伝説をもとに作曲されました。
プロの作曲家である松永勇次さんに依頼し作っていただいた、足久保太鼓の記念すべき第1曲目です。
太鼓の楽譜はリズム譜なので、打ち方や振り付けは団員で試行錯誤して作り上げました。改良を重ね現在に至ります。
篠笛のソロと大太鼓からなる導入部は物語を予感させ、直後の長胴太鼓の曲線的な打ち方は蛇の鎌首を表現しています。
全体的にメロディアスで、場面場面のストーリーが映像となって現れるようです。

[高山の沼の主]
昔、足久保の隣村に住んでいる長者の娘のもとへ、毎晩のように通ってくる美しい若者がいた。
素性を語らない若者を不審に思った娘の母親は、若者の着物に糸を縫い付けるよう娘に伝える。
翌朝、長者の下男がその糸を辿ったところ、それは高山(牛ケ峰)の池の中に続いていた。若者はこの池の主「大蛇」の化身であった。
それを知った長者は怒り狂い、人夫を引き連れて高山に登り、大きな石を焼き大蛇の住む池に次々と投げ込んだ。すると、たちまち煮えたぎった池の熱さに耐えきれなくなった大蛇はその姿を表す。あまりの恐ろしさに腰を抜かす下男達であったが、生かしておいてはのちのち祟りになる、とさらに焼き石を投げ込み、大蛇は片目を潰されてしまう。沼から追い出された大蛇は、足久保の麓の諸川池(舟渡池)にくだり、安倍川を渡り鯨ケ池まで逃げる…。*
 静岡県の民話(日本児童文学協会・偕成社)より抜粋
*ちなみに鯨ケ池では、近年まで片目の魚が多く目撃されたとのこと。現在はどうなのでしょうか(釣りキチ三平にも載っています)。
(文 団長、綾)




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2020年03月08日 Posted by足久保太鼓 at 22:12 │Comments(0)曲の由来

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